(感想文)『365日の紙飛行機』の歌詞について
この曲は素敵な曲だと思う。何が良いのかを分析することはできないけれど、たくさんの人に聴かれ歌われる曲になっている。そしてとても珍しい位置付けの曲だと思う。
曲が紹介された過去を振り返ってみると、
- 朝ドラ「あさが来た」の主題歌でAKB48のCD”カップリング曲”(さや姉センター)として紹介される。
- さや姉ソロの弾き語りでコンサート(NMB48の5周年ライブ)、メディア(AKB48SHOW)で初披露される。(デイリーonline)
- AKB48としても音楽番組で何度も披露
- 朝ドラの反響が大きく急遽朝ドラ仕様のCDジャケットが作られる。
- NMB48が紅白で歌うことが決まる。
ここまででつっこまれるポイントがいくつかあった。特に
『なぜせっかくの朝ドラ曲がAKBではカップリング扱い?』
『なぜNMB48が紅白でAKB48の曲を?』
について。
紅白に関しては姉妹グループでNMBと乃木坂46,AKBだけが出場するという背景も影響あったかと思う。
ただ紅白へ向かうメンバーはというと、今までこの曲を歌ったことがないメンバーを中心に士気を高めて挑んだ。というのがここら辺↓
その翌日から、
- NMB元日公演で「365日の紙飛行機」を歌い
- NMB通常公演でもさや姉がいるいないにかかわらず歌う
ことになる。
元日公演では須藤凛々花が泣きながら「キャプテン(さや姉)が紅白でNMBの曲を歌えないことに複雑な思いを持っていた」という話をしてくれた。
ここまでの経緯で、「誰が歌ったか」という点がクローズアップされていったと思う。少なくとも自分は誰が歌うことに妥当かを考えた。
つい先日
- AKB48単独のリクエストアワーの3日間、アンコールでさや姉抜きで曲を披露
- リクアワ開催中、秋元康(作詞者)はSKE卒業生にこの曲の歌詞を贈った
秋元康(3日前)
神門沙樹へ。 「その距離を競うより どう飛んだか どこを飛んだのか それが一番 大切なんだ」 「365日の紙飛行機」を、えーちゃんに捧げます。 秋元康
→ http://7gogo.jp/akimoto-yasushi/8941
トークアプリ755からの投稿
卒業生と、亡くなられたお姉さんに歌詞を引用してメッセージを伝えた秋元康から見れば、
誰が歌ったかより誰にメッセージを届けられたかが大事だった。と私はそう理解した。
48Gの歌詞には「僕」と「君」がよく出てくるが、
『365日の紙飛行機』の歌詞には「僕と君」間の情景は描かれず、
「私」についてのみ描かれている。
具体的には、思い通りにならない「私」とやりたいことが自由に出来る「もう一人の私」が登場する。
ずっと見てる夢は 私がもう一人いて
やりたいこと 好きなように 自由にできる夢
秋元康は「歌詞をどう捉えるかは受け取り手次第」と言ってた(ような気がする…)が、
「私」を卒業生や山本彩(2人の立場は上記のイメージ)に置き換えても意味が伝わるだけのメッセージを作詞者自ら意識していて、
もちろん2人だけではなく多くの人に届けたい歌詞なのだと思う。
朝ドラや紅白の効果もあって、普段AKBを聴く人以外にも曲に触れる機会があった。
正月に私のおばあさんが「集会で歌うからこの曲聴けるようにして」といいながら”365日の飛行機”(誤記まま)と歌詞の書かれたA4紙と、NEXUS7を渡してきたのは、AKBやNEXUS7など全く縁のない祖母なのでとても驚いた。
とりあえずYoutubeを見せようとしたが、AKB48の公式チャンネルにはショート版(歌詞なし)のみだったので、GooglePlayで曲を買って返したが、不便に感じた。AKBはいつもちゃんとプロモーションするときは公式チャンネルにフルバージョンを載せてるはずなのに。
NMBが通常公演で歌い始めた時、YoutubeのNMB公式チャンネルに歌詞付きで載せることが出来たら良いのにと思ったが、
この曲はもはや誰が歌ってもいいと思っているし、聴く人は多種多様。
なので、最後に知らない方がカラオケで歌っている動画を貼っておきます(歌詞付き)